弐瓶勉さんが描くSF作品.無限に続く都市の中を彷徨う話.高度な技術に支持されてはいるが,生命の生気は希薄な世界.退廃的で電脳的な質感がとても素敵.
主人公の目的は都市の増殖の原因となるカオスの加速を止めること.物語には世界についての情報が少なく,4,5回くらい読み返して,さらに外伝でもあるNOiSEも読んでようやく全体が把握できた思い出がある.けれど,全体が把握できてもまだ曖昧というか考えさせられるところが細々とちりばめられているわけで,ほどよく残った謎が脳を刺激して心地よかったのです.
- 作者: 弐瓶勉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/04/26
- メディア: Kindle版
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