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隠れた名作の発掘が生きがい。

風の谷のナウシカ


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風の谷のナウシカの映画は、よく金曜ロードショーで放映されていたので、何回か観たことがあります。しかし、漫画は、映画と同様の内容だと思って読んでいませんでした。しかし、知人から原作は映画で謎だった部分が明かされ、なおかつ深くて面白いと熱く語っていたので、少し前に読んで見ました。


読んだ結果
「す、すげぇ…(ゴクリ)」


あまりにもストーリーが濃厚で、この作品を語る基点が分からない。いや、むしろ基点、人の持つ価値や行動規範というものが様々あり、なおかつそれらはストーリーが進むに連れて変化していくため、基点はところどころにあるけれど、ある一瞬にしか掴めない感じでした。


人の手の届く範囲というものがあると考える。ナウシカはその範囲を世界としているように思えます。破滅への道を止める、そのためには様々な価値観を受け入れ、ときには淘汰しなければならない。その妥協、淘汰の基準が、手の届く範囲が広くなるとともに揺らいでいき、その結果として物語は混沌とし、おもしろく仕上がっているのではないかなと思います。


また、世界はとても深く、映画ではその深い世界の一部しかないことが、漫画を読んで実感しました。この独特観を広大に展開している圧倒的想像力が、とても魅力で素敵すぎました。この漫画は読まないと後悔する、そう素直に思えた漫画です。