70億の針

多田乃伸明さんのSF。自然現象に立ち向かう一人の少女の物語。

70億の針 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

物語の前半についてはつかみどころが分かりませんでした。しかし、後半では、タイトルの「70億の針」というキーワードが急に重みを増しました。人類の存続に関わる事象は、70億人の中から偶然出会った1人の少女の個人的な成長に委ねられる。その出会いの確率はとても小さいと感じるものであるけれども、十分に起こりうる事象です。そしてその可能性が進化を面白いものにするのではないかなと思います。

セカイ系を彷彿させる物語であり、そして奇跡の価値を感じた作品でした。