『よるくも』という漫画があって、この漫画が個人的に今熱い!
この[世界]には、上・中・下、がある。
富めるものの住む[街]。
貧しいものの住む[畑]。
その下に、深く、暗い[森]――。
よるくもの1巻では、上中下な社会構造を仄暗く表した世界観と、そこに住まう人々達、特に無感情な主人公の小辰と怖いもの知らずなヒロインのキヨコとの邂逅と交流に惚れ惚れです。帯のフレーズは「絶望的に無垢」。
- 作者: 漆原ミチ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/01/28
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ヒロインが定食屋の娘ということもあって、食を軸に話が展開されている感が強いです。なんというか、食=生活=キャラクタを感じられる内容です。 そして、食から見た世界は、失望色を含みつつも世界と馴染んで”生きて”いて素敵です。
1巻でだいたいの構造が早くも明かされたかなと思っていたのですが、2巻を読んで1巻はまだ表面だったことを実感しました。。
- 作者: 漆原ミチ
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- 発売日: 2011/10/28
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よるくも2巻では、階層社会の闇部分がだんだんと浮上してきた感じです。今まで知らされてこなかった真実がヒロインへと一気に押し寄せます。その絶望感が心に痛い。。
内容は、今立っているこの場所が薄っぺらな殻の上にしかすぎないことを浮き彫りにするようなものでした。そして、その場所は残酷な環境の上にいることを再認識した巻です。森は、その残酷な環境を象徴しているようで、そして誘引力が強く、気をしっかり保たないと堕ちていく場所なのだろうと思います。
次回はどこまで深化するのか楽しみです。近々映像化されんかなー?