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隠れた名作の発掘が生きがい。

次のコマではもう3年が過ぎている。時間がギュンギュン飛ぶ漫画『星屑ニーナ』


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かつてニーナという少女がいて、その記憶は星屑という名前の乾電池駆動ロボットに残り続けます。この記録を巡って物語が展開されるのですが、時間が面白いほど飛びます。次のコマでいきなり3年後や50年後に飛んだりするなど、歴史を早送りして俯瞰するような感覚が新鮮です。現在までに3巻が刊行されています。


星屑ニーナ 1巻 (ビームコミックス)

星屑ニーナ 1巻 (ビームコミックス)


光の速さで時は過ぎていき、星屑のニーナとの日々も過去へ消えていった。そして星屑は。。


面白さの要因は、時間の経過で風化されないものを主軸に置いているためだと思います。人の記憶などはたいてい、時間の経過によって風化し、悲しいことなどは精神が耐えられる程度に弱体化していくと思います。しかし、この漫画に登場するキャラクターはそれがなく、だからこそ、3年後、5年後も、主軸に従って迷わず思い切った行動にでます。その行動力に新鮮味があって面白さを加速させているのかなと思いました。


人の記録が風化されないとしたならばどんな行動ができるか、それを感じるような作品だと思います。ひと癖あるプラス思考なキャラクター達もいい味を出していて素敵すぎですね。