発熱するマイナー魂

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『ヴォイド・シェイパ』本質を見出していく過程が素敵すぎる!


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「日本の剣士」を想像したとき、平均的な感覚からすれば高尚な修行を行っている姿が頭に浮かんだりします。剣の道には深いところにある本質を浮き彫りにしていく過程があると考えていて、その過程はきっと崇高なものだろうと思います。


そんな過程を楽しめる小説が森博嗣さんの小説『ヴォイド・シェイパ(The Void Shaper)』でした。英題を邦訳すると「虚空を形作る」といった感じでしょうか。まだ感じることのできない何かしらの形を見出して行く。この小説はまだ見えていない何かの見出し方を指南する教科書のような感じがしました。



もともと、人にはなにもないのだ。
生きているうちから、なにもない。
あるように見えるだけのこと。


無な状態に揺らぎが生じ、そしてたまたまエントロピーの高い方向へと状態が遷移して万物が創造されていったような感覚を想像したとき、今の状態はきっと汚れた状態であって、原初の状態はきっと綺麗なものだと感じたりします。


原初の状態はきっと洗練された視点でしか理解することができなくて、その視点は洞察の積み重ねで得られていくもののように思います。『ヴォイド・シェイパ』シリーズはそんな積み重ねの過程が楽しめそうな作品のように感じました。