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ただただ罪悪感だけが残りました『ブラッドハーレーの馬車』


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噂には聞いていましたが、『ブラッドハーレーの馬車』はとても凄惨な漫画でした。


最初、50ページほど読んだ時点で「あ、これは無理だ」と思って一度本を閉じましたよ。それでもせっかく買った漫画だしと思い、意を決して続きから最後まで読んだけれど、もうなんか罪悪感しか残らなかったですよ。


「読んでしまった」という行為に対して、なんでこんなにも罪悪感を感じてしまうのだろう。それはおそらく、事前にこの漫画が凄惨だという情報を知っているうえで、なんの覚悟もなく読んでしまったことに対する罰なのかもしれないです。


事前情報なく読んだら、おそらくは軽いトラウマになるんじゃないかな。非人道的という重さを受け入れる覚悟がなければ、読まないほうが良いのかもしれないです。


ブラッドハーレーの馬車

ブラッドハーレーの馬車


絶望を与え自ら命を断たせるのと
希望を与え耐え難きを耐えさせるのとどちらが幸せか


どれも絶望感しかないオムニバスな物語で、読書中ずっと眉間にシワが寄っていたと思います。「68人か…」の言葉にうわーってなります。このシーンはずっと心の中に鉛のように残り続けますよ。。


希望を提示してより深い絶望に突き落とす、そんな残酷なことが人にはできてしまいます。どこまでも容赦のないことを想像できてしまう知能、そこに人の恐ろしさが存在していると思います。この漫画は、そんな容赦のないことを描けてしまえる人の恐ろしさを感じた漫画でした。


凄惨といえば:
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