ヒーローというと、損益勘定なく他人のために何かするイメージが強いです。時には自分自身の命を犠牲にしても他人を救おうとする、そんな姿が思い浮かびます。
「他人のために命を賭ける展開」というのがフィクションではよくありますが、実際の自分に置き換えてみると、まぁ命は賭けられないです。おそらく大多数はそうだと思います。自分の命、大切ですしね。
そんな大多数のうちの一人が、他人のために命を賭けられるようになっていく漫画が『補助隊モズクス』です。どこにでもいるようなサラリーマンが、他人を命がけで救う男に成長してく展開がとても面白かったです。
主人公(サラリーマン)は、ある日突然現れた3匹の式神を操ることができるようになります。3匹の式神は人を喰らう怪物である倫虫(りんむ)を見つけ出す能力があり、その能力を活かして倫虫探しをサポートします。奇怪千万な敵が強烈です。
- 作者: 高田築
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2013/11/03
- メディア: Kindle版
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自分がどう生きるか分かってないから死ぬんだよ
思えば、何かしらの死の局面に立ち会うことを想像したとき、信念を持っている人の方が生存しやすい傾向にあるのではないかと思います。死を諦めない精神であがき、その結果死んだとしても悔いはない。そういった信念を持った生き方は、生を引き寄せると同時に、記憶に残りやすいほどに格好良く映ります。
人は誰しも人生でヒーローになれる機会が一度はあって、その機会をうまく掴むことが「成功した人生」のひとつではないかなと思います。「成功した人生」をイメージできるのであれば、その成功はきっと掴みやすいものになるのだろう。
もし、命を掛けてもいいような存在が現れたのであれば、「成功した人生」がイメージしやすくなるのではないかと思います。『補助隊モズクス』は、そんな存在に触発され、自分のやるべきことを見つけ出し、そして「成功した人生」を手に入れる、そんなサクセス・ストーリーでした。