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隠れた名作の発掘が生きがい。

因果応報を学ぶおとぎ話『ホブゴブリン 魔女とふたり』


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この女の子がホブゴブリン?!


つばなさんの漫画『ホブゴブリン 魔女とふたり』を読んでゴブリンのイメージがガラッと変わりました。どうやらゴブリンにはいろんな種類があって、中でもホブゴブリンはひそかに家事を手伝う妖精のことを言うそうです。


森の中に住んでいる魔女「バーバ・ヤーガ」と暖炉の妖精「ポーリーン」。魔女は怒りやすい性格。ポーリーンは魔女のために食べ物を探す日々を過ごしています。このポーリーンがホブゴブリンです。


ポーリーンが食べ物を探していると不思議な生き物に出会います。その生き物との交流が面白いのが物語の前半です。後半は魔女の正体が実は…な話になってきます。


読み終えると分類することができないような感覚が残りました。この漫画のジャンルは何なのだろう?ファンタジーなんだけれどミステリアスな要素もあるし、ホラーな要素もあるし…つかみ所がない内容なのですが、ひとつだけ言えるとすると、それは『ホブゴブリン 魔女とふたり』が因果応報な物語ということです。



哲学に触れるようなおとぎ話が魅力的です。例えば次のようなキャラクターが登場し、世界の真理に触れるような戒めを残していきます。

丸太

ですが私たちは いずれにせよ誰かの命の糧となるのが幸せなのです!

魚釣りをしていたら丸太が釣れた!そして、その丸太は空飛びます。生きるということは食べるということ、食べたものはいずれ何かの糧となる、そんなメッセージ性を感じます。

命の地図

私は命の地図よ “人生”という概念で呼ばれることもある

きれいな光を追いかけていたら、それは命の地図だった。死ぬことは一つの旅の終着点、けれどもその終わりが誰かに繋がっている。その連続性がいいですよね。


良い行いは良い行いとして巡ってくる、悪い行いは悪い行いとして巡り巡ってくる。『ホブゴブリン 魔女とふたり』はそんな輪廻や因果応報といったテーマを感じた漫画でした。