論理的思考(ロジカルシンキング)ができなくて、震える…
最近はシステム開発の仕事で要件定義ばっかりやっていますが、要件をうまくまとめられないことに悩んでます。漏れがあったり重複があったり、同じような会話を何度も繰り返して結局結論が出ず…なんてことが多々あります。経験が足りないというのもありますが、そもそも論理的思考ができていないんじゃないかなー。
そんなわけで、論理的思考を鍛えるための情報を調べていたら『ロジカル・シンキング Best solution』を見つけました。Amazonで高評価だったので買って読んでみたら、実用性のある内容に満足しました。社会人になる前に読んでおきたかった参考書です。
- 作者: 照屋華子,岡田恵子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2013/05/02
- メディア: Kindle版
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本書は大きく3部構成となっています。以下は要点のメモです。
第1部 書いたり話したりする前に
人に何かを伝えるときには … 必ず課題(テーマ)と相手に期待する反応を確認しよう。
これ、コミュニケーションの基本だと思いました。テーマを意識していないと話が脱線した時に本線に戻せないです。また、相手に期待する反応(ゴール)が分かっていないと、そのテーマに対する議論が終わったかどうか判断できないです。この基本、守りたいです。
また、第1部でとりわけぐさっときたのは次の一文です。
「状況に応じて」「場合によっては」に要注意。付帯条件は同床異夢の温床。
少しでも例外がありそうであれば「場合によっては」と逃げる癖があります。けれども精度が要求される会話ではこの「場合」を言及されることが多いように思います。場合や状況を明確にすることを意識して実行するだけで、物事はより正確に伝えられそうです。
第2部 論理的に思考を整理する技術
論理的に思考を整理するための技術である「MECE(ミッシー)」と「So What? / Why So?」が書かれています。この2つの技術は、思考の整理だけでなく、作成した資料や記事のチェックにも有用だと思います。
MECE
ある事柄や概念を、重なりなく、しかも全体として漏れのない部分の集まりで捉えること。
Mutually Exclusive Collectively Exhaustive … 相互に重なりなく、漏れがない
課題に対する結論とその根拠を集合として捉え、その集合に重なりや漏れがないことが人を納得させることに繋がる、と理解しました。重なりがあれば混乱しますし、漏れがあれば説得力が無くなります。
第3部 論理的に構成する技術
結論と根拠の部品を作る技術「MECE」「So What? / Why So?」を応用し、相手を納得させるための論理を構成する技術について書かれています。結論と根拠で「並列型」と「解説型」の論理階層を作る技術を学びます。
並列型
ひとつの結論に対して複数の根拠が並ぶ階層です。例えば「現状」と「その要因」を並べるような構成です。相手に対して現状を納得させた上で、その現状になった要因を説明する。体系的な共通理解が得られやすい論理階層だと思います。
解説型
ひとつの結論に対して「事実」「判断基準」「判断内容」を並べる階層です。ある課題に対して結論は複数ありえます。その中で選んだひとつの結論に対し、なぜその結論を選んだかを具体的に説明するための論理階層です。理由に焦点を当てたいときに有用な論理階層だと思います。