機本伸司さんのSF小説.「宇宙を作ることはできるのか?」という疑問に量子力学やら宇宙論などの先駆的知識を織り交ぜながらの議論が面白い.専門的な知識の概要は知っているものとして議論を進めている感があることと,どこまでが既存の理論か創作の理論かの境界が曖昧なので,雲を遠目で見る感じでしか宇宙の作り方は理解できなかった.もっと知識を増やしてから読み返したいと思う.
けれども,この小説から得たモノというのは多い.専門知識で分からなかったことの理解やトリビアはもちろん,いくつか面白い真理の近づき方が考察されていて,その理論を組み込めば僕が求めたいものに向って創発される予感がします.あと,物語は感動しますね.農業をやりたくなる.
- 作者: 機本伸司
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2006/05
- メディア: 文庫
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