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隠れた名作の発掘が生きがい。

吸血鬼を分析して対処『ネフィリム 超吸血幻想譚』


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吸血鬼は血を吸った者を吸血鬼にする。であれば、吸血鬼は指数的に増えていくのでは?


言われてみればそうだよ!な気づきが得られた小説が小林泰三さんの小説『ネフィリム 超吸血幻想譚』でした。吸血鬼の生物的な特性を考慮したバトルが熱い小説です。


舞台は吸血鬼のいる世界。そこに吸血鬼を簡単に葬るほどの力を持った存在「ストーカー」が現れます。吸血鬼、ストーカー、人間、その3者が激突する内容になってます。キーパーソンは3人。


ヨブ
絶大な力を持ちながらも、とある理由から力の源である血の摂取を絶っている吸血鬼。


J
金髪で裸のストーカー。吸血鬼を狩る者。ヨブと過去に因縁あり。


ランドルフ
吸血鬼の殲滅を目的に作られた組織「コンソーシアム」のメンバー。戦闘部隊の隊長(人間)。


チートすぎる能力を持ったJに、ヨブとランドルフがどう立ち向かうのかが見所です。また、吸血鬼は銃で撃ってもすぐ回復するという特性があるので、簡単には死ねず、エグい結果になりやすいので注意です。


心臓を破壊するのは、古来よりよく知られた殺害方法である。心臓が機能停止すると、全身にヘモグロビンを供給することができなくなり、超能力が封じられ、自分の肉体の再生ができなくなってしまう。


圧倒的な腕力や回復能力を持っていたとしても何かしらの対抗手段もあったりします。冷静に特徴を分析すれば欠点が見えてくることもあります。人間の持つ武器はきっとその欠点を発見できる情報収集力や分析力だと思います。


そして、発見した欠点に対処する武器や兵器が多数登場します。中には「人間には無理!」な武器も登場します。吸血鬼やストーカーに有効な武器を駆使したバトル、これがすごく面白いです。


欠点に対抗するための科学技術、この発展によって今の人類があるのだと思います。『ネフィリム 超吸血幻想譚』の最後はそんな歴史の繰り返しに大きな価値があることを感じさせる内容でした。


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