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隠れた名作の発掘が生きがい。

『オキテネムル』生物の不思議を応用する面白さ


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連打一人さんの『オキテネムル』を読みました。全9巻の漫画です。


とある商店街でキリン男(頭はキリン、首以下は人間)が現れたところから物語は始まります。キリン男は無差別に人を襲い、そして突如現れた何者かによって駆除されます。


キリン男が現れた後日、高校生の主人公「カナタ」が学校に行くと、校門を警察が封鎖しており、休校の連絡を受けます。気になったカナタは自身の持つ”特殊能力”を使って学校の内部を覗き、そして教室でヘビ女(頭はヘビ、首以下は人間)の死体を見つけます。


その後、カナタは民間の捜査組織「外部情報捜査局(ガイチュー)」と出会い、ガイチューとともにキリン男やヘビ女といった不可思議な事件を捜査していくことになります…



世界は人間なしに始まった。そして
世界は人間なしに終わるであろう。


生物の不思議さを味わうことができる漫画だと思います。例えば最初のストーリーは宿主をコントロールする寄生虫の話が出てきます。


カマキリ等に寄生する「ハリガネムシ」は繁殖のためにカマキリを水中にダイブさせようとします。カタツムリに寄生する「ロイコクロリディウム」は触覚を芋虫のように変化させて鳥に見つかりやすいようにします。


そんな寄生虫がいることを考えると、人間は自分の意思でなく、人間の身体にくっついている何かしらの生物によってコントロールされている気がします。寄生生物と宿主の関係に不思議さを感じます。


生物のメカニズムを解明して応用することで人類はさらなる進化をしていく…『オキテネムル』はそんな面白さを感じる漫画でした。