発熱するマイナー魂

隠れた名作の発掘が生きがい。サブカル作品の感想とIT技術メモ中心のブログです。

モザイクいっぱい!『臓物大展覧会』

なんてタイトルだ!


小林泰三さんの小説『臓物大展覧会』は上級者向けホラー小説です。ホラーにもいろいろジャンルがありますけど、この小説はタイトルから察する方向のホラーです。


臓物と聞くとそれだけでうわーってなるのですが、生物にとっては大事なものを生成する部品でもあります。例えば肝臓は体内に入った有毒な物質を解毒するといった重要な役割を持った器官でもあります。


うわーってなるけれども実は重要な何かを示唆している、そんな物語を体感できるのが『臓物大展覧会』だと思います。本小説は9つの短編+プロローグ・エピローグの構成となっており、いろんな短編(臓物)を経験して最後に何かを得るといった流れになっています。



うわーっな要素をときどき取り入れることは、きっと、有用な、はず!


短編リスト

  • 透明女
  • ホロ
  • 少女、あるいは自動人形
  • 攫われて
  • 釣り人
  • SRP
  • 十番星
  • 造られしもの
  • 悪魔の不在証明
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『1駅1題 新TOEIC(R) TEST 文法 特急』を5周した結果

苦手なところが分かってきました。ついで自分の記憶力の悪さも!


TOEICではリーディング、特に文法が苦手です。高専や大学で文法をサボってきたツケが今になって効いてきてますね。


そんなわけで、『1駅1題 新TOEIC(R) TEST 文法 特急』で文法を勉強です。本当は「総合英語 Forest」とかで体系的に再勉強した方が良いと思っているんですが、もうそんな気力ない。。「TOEICの問題を解く」をターゲットに文法を勉強しようと思い、3年ほど前にこの参考書を買いました。


1駅1題 新TOEIC(R) TEST 文法 特急

1駅1題 新TOEIC(R) TEST 文法 特急


問題の総数は全部で118問です。これを行き帰りの電車の中で解いていました。「1駅1題」と謳ってますけど、頭悪いので2駅1問くらいのペースでした。1日だいたい5問から10問くらいのペースです。そんなペースで、この問題集を5周しました。

5周した結果

下記のような正答率になりました。(問題総数118問)

正解数 正答率
2周目 71 60%
3周目 77 65%
4周目 79 65%
5周目 105 89%

1周目は記録していないです。3周目と4周目は2年ほど空いてます。5周したけど、結局100%には達せずです。。

5周して1度も答えられなかった問題

なんと、7問ありました。アホですよねー。もう二度と間違えないようにここに問題番号とカテゴリーをメモ。(問題の番号は文章の急所の番号)

問11:関係詞
問23:品詞
問28:語法
問50:態
問83:品詞
問90:前置詞 vs. 接続詞 vs. 副詞
問104:品詞 / 語法

どうやら品詞系が苦手らしい!

まとめ

5周もしたので、多少なりには文法に自信がつきました。TOEICのPart 5は前回より評価は上がるかなー。(まぁ上がらんでしょうね)

記憶の不確からしさは追求しない方が良いかも『忌憶』

不確定なものに人は恐怖を感じます。


幽霊とかね。そして、よくよく考えて見ると記憶も不確定なものです。たいていの人は1年前の今日に何をやっていたか、を明確に思い出すことはできないです。


そんな記憶の不確からしさがもたらすホラーを体感できる小説が小林泰三さんの小説『奇憶』です。三つの短編「奇憶」「器憶」「垝憶」が、記憶の不安定さをあぶり出します。

人間は見聞きしたことを殆ど忘れているんです。覚えていることはその何万分の一のことで、それもかなり不正確だ。


人は記憶を思い出す時に、想像力で足りない部分を補っているようです。裏を返せば、足りない部分には何かしらの不都合があるのではないだろうか。。そんな不安がよぎります。


思い出したくないような記憶を一生懸命思い出さない方が良いのかもしれない。『忌憶』はそんな教訓が得られるような小説でした。


忌憶 (角川ホラー文庫)

忌憶 (角川ホラー文庫)

奇憶

幼少期のころまで記憶を遡ってみると、月は二つあった…主人公の藤森直人がその奇妙な記憶の真相にたどり着く話です。


子供の頃は平行する世界を同時に知覚している、そんな設定が熱すぎます。夢か現実か分からない記憶が混ざっていたら、それは平行世界の記憶かもしれない。あと主人公の人生がだんだんと堕ちていくのですが、その堕落過程が妙に印象に残ります。

器憶

とあるお店で腹話術の人形を手に入れます。その人形で腹話術の練習をしていくうちに、人形が人格を持ったような振る舞いをし始めます。


人形を見ただけでその人形の性格が自然と思い浮かんでくる、そういった感覚を持ったことがあると思います。その感覚をさらに深めたような内容がこの短編です。人形の形が無意識に脳に働きかけている、そこに奇妙な怖さを感じます。

垝憶

前向性健忘症となり、記憶が数十分しか持たなくなった男(田村二吉)の話です。記憶を補助する目的で持っているノートには、自分が人を殺したというメモがあり…


記憶を失う以前の情報はノートに書かれた情報を信じるしかない、そんな生活を疑似体験するような内容です。記憶が数十分しかもたない=記憶を何度でもリセットできる…考えようによっては何度も違う人生を体験できたりします。


田村二吉関連
minor.hatenablog.com
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豪華すぎない?SF名手が集まった『BLAME! THE ANTHOLOGY』

九岡望小川一水野崎まど、酉島伝法、飛浩隆


弐瓶勉さんの漫画『BLAME!』のアンソロジー小説『BLAME! THE ANTHOLOGY』を手がけている小説家のリストですが、SF好きであれば見たことのある作者が並んでいると思います。もうね、一目見て思いましたよ。このアンソロジー、豪華すぎだろ!


BLAME!』はSF漫画の金字塔だとずっと心の中で思っていたのですが、このそうそうたる作者達がアンソロジーの企画に参加するのを見て、この思いは間違いではなかったと胸を張って言うことができますよ。『BLAME!』の影響力のすごさをこの一冊に感じます。


アンソロジーの内容も『BLAME!』愛をひしひしと感じる内容でした。巨大な階層都市の一部分の話をする内容もあれば、全体を語る話もありました。 SF名手達が描くそれぞれの『BLAME!』を堪能しました。


BLAME! THE ANTHOLOGY (ハヤカワ文庫JA)

BLAME! THE ANTHOLOGY (ハヤカワ文庫JA)

はぐれ者のブルー (九岡望)

電基漁師の「鈍丸(にびまる)」が食糧を探しに出かけたら、珍しい珪素生物「アグラ」と出会った話です。鈍丸は青の塗料を積極的に探すのですが、それにはとある理由があります。


いろんな性格の人がいるように、いろんな珪素生物もいます。中には人間に友好的な珪素生物もいるはず。そんな珪素生物と人間が出会ったなら、という内容でした。オチがいいね!

破綻円盤 —Disc Crash— (小川一水)

とあるお休み処「碧天軒」で働いている珪素生命「ルーラベルチ」のもとに、検温者「夷澱(イオリ)」がやってきます。夷澱は温度データを集めているのですが…


BLAME!の都市階層は巨大すぎるので、地球や太陽といった惑星、恒星がどうなっているのか、一度は気になったかと思います。この短編は恒星と都市階層の構成がどうなっているかを探査するような内容です。よく練られた設定がすごいです。

乱暴な安全装置 —涙の接続者支援箱— (野崎まど)

ネットスフィアへの接続を支援する「接続者支援箱(カスタマーサポートボックス)」をめぐる話です。放蕩者の「ニウ−レスキ」が見つけた白い塊の正体を調べていたら、ある陰謀に行き着きます。


ネットであるならハッキングもできそうではあるけれど、未だに都市機能が回復していないところを見ると、ネットスフィアのセキュリティはとてつもなく強固そうです。どうあがいても手に負えない、そんな無常を感じる内容です。

堕天の塔 (西島伝法)

階層都市の連続体を一直線に穿つ「大陥穽(だいかんせい)」。その中を、統治局の代理構成体「ホミサルガ」を含む数十名が落ち続ける話です。


無限とも思える時間、落下し続ける…巨大すぎる階層都市だからこそ映える設定だと思います。無常とも思える長さを表した一節にすごく胸がときめきました。

これまでどれだけ落ちてきたのだろう。これからどこまで落ちていくのだろう。

射線 (飛浩隆)

「環境調和機連合知性体」の話です。この知性体は巨大な階層都市を構成する表面が知性を獲得したような存在です。エアコンのような環境最適化機能が都市の構成要素になっていて、その構成要素に自我があるような、そんな知性体です。(うまく表現できている自信がない…)


読み終わった後の第一声は「これ…すごい…」です。誰も思いつかないような知性体を登場させ、その知性体から見たら階層都市の歴史を語るような内容なのですが、SF心をくすぶるような緻密な描写に興奮しっぱなしです。何かの賞を受賞するんじゃないかな。。


関連:冲方丁さんも書いてます
minor.hatenablog.com

「えっ、Kindleストアの書籍って在庫切れあるの?」を知った話

電子書籍といえば在庫切れがない、とずっと思っていました。


けれど実際あるんですよねー。Kindleストアの本で「在庫切れ」の文字が出ているところ、初めて見ましたよ。


ポプテピピック』という漫画があるのですが、これを欲しい物リストに入れています。試し読みした時「なんだこのカオス!」と衝撃を受けて、思わず欲しいものリストに追加しました。欲しい、というよりも買おうかどうか迷っている漫画です。


この漫画、内容が本当カオスです。そのカオスっぷりを僕はうまく説明できる自信がないですが、代わりにAmazonのカスタマーレビューがカオスをうまく説明してくれているので、一読の価値ありです。アニメ化になるの納得ですよ。



そんな『ポプテピピック』ですが、少し前に欲しいものリストから見てみると「在庫切れ」の文字が…えっ、Kindleストアなのに在庫切れあるの?と衝撃を受けた瞬間です。


今現在は『ポプテピピック』の在庫切れが無くなっている状態なのですが、「在庫切れ」の文字を見た瞬間は驚きと同時に不安になりましたよね。『ポプテピピック』は作者が作中で出版社に喧嘩を売るような内容を含んでいるので、もしかしたら出版社とモメて出版停止になった?という想像が頭をよぎりましたよ。


なぜ「在庫切れ」になったのか原因は分からないですが、「在庫切れ」があるというのが今後の買い方にも影響が出てきますよね。いつでも買えるという安心感は無くなるため、何か雲行きが怪しい漫画や小説は在庫があるうちに買う、そんな選択肢が出てきました。


デジタルなデータであっても、いつでも提供が可能な状態とは限らない。在庫切れになりそうですな情報提供なり通知なりがあればいいんですが。。