マイナー・マイナー

隠れた名作の発掘が生きがい。

2014-01-01から1年間の記事一覧

エンジニアの感性にとても響く『すべてがFになる』

僕が小説にはまるきっかけとなった作品が、森博嗣さん著の『すべてがFになる』でした。漫画化、ゲーム化、そしてドラマ化もされている作品でもあります。それほどまでに、この小説はおもしろくて魅力的だと思います。 内容は、工学部の助教授と学生が孤島の…

亀八食堂の『みそ焼きうどん』が懐かしくてうますぎる!

三重県の亀山といったらロウソクやシャープ工場とかが有名ですが、亀山近辺で育った僕としては、それらよりもまず『亀八食堂』が頭に思い浮かびます。そして、そのお店の鉄板メニュー『みそ焼きうどん』を食べたい衝動に駆られます。 家庭的でどこか安心感の…

三泊四日の北海道旅行 ただひたすらに飲み食いした

9/13(土)〜16(火)の四日間、北海道の札幌、小樽、登別付近を旅行してきました。後輩の結婚式のついでにいろいろ観光してなんかいっぱい食べるというような旅行でした。 一日目 12時前くらいに成田空港を出発して1時30分くらいに新千歳空港に到着。空港内で味…

『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』つぶさぬよ!

『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』という漫画を最近読みました。『孤独のグルメ』『花のズボラ飯』『たべるダケ』に続くお食事系漫画の第4の波が来た、そう思った次第です。 内容は、食べ方に対する持論を述べていくというものですが、これがすごく親近感のわ…

『キヌ六』サイバーパンクな世界でつっこみがすごい

アフタヌーンで『キヌ六』という漫画を見た時、『BLAME!』や『銃夢』を読んだ時のような高揚感を思い出しました。90年代後半の作風を感じる、サイバーパンクでサイボーグな世界が蘇った感じです。 ディストピアな雰囲気が漂うけれど、どこかほのぼのとした空…

『あなたのための物語』人は死ぬという事実を受け入れていかなければ。。

逃れられない死と向き合って、死ぬという絶望を受け入れていく小説が『あなたのための物語』だと思います。余命を宣告されて生きていくことの描写にうわーってなりました。 死を目前にすると、自分のやるべきこととかが明白になって、そのやるべきことに専念…

EclipseでAntのJavaタスクをデバッグ実行する設定手順

Antファイルに書いたJavaタスクをEclipseでデバッグ実行する手順をメモしました。Javaタスクをリモートデバッグ可能なように起動させ、Eclipseからデバッグ接続します。 適当なプロジェクトとクラスの用意 HelloWorldプロジェクトのsrcディレクトリ直下に下…

Antの基本的な制御文のまとめ

Antとは主にJavaなプロジェクトで使われているビルドツールです。使いこなせたらかなり便利なツールだということにやっと気づいたので、少しずつ勉強しはじめました。Antで何かを書く際の基本となる制御文を主にまとめました。 基本の形 projectタグの中にta…

『ノックス・マシン』文字の世界と現実世界が結びついていく展開がすごすぎる。。

ミステリーが大好きな文系人と、SFが大好きな理系人がそれぞれ面白いと感じる部分を持ち寄って融合させたようなエンターテインメント、それが法月綸太郎さんの小説『ノックス・マシン』でした。「どうやったらこんな発想が生まれるんだ」と思わずつぶやいて…

『マリアビートル』ついていないという試練に抗う姿が格好いいです

新幹線には殺し屋とか悪い奴とかがわちゃわちゃ乗っていて、お互いが出会ったなら後には不運な展開が待ち受けている。伊坂幸太郎さんの『マリアビートル』はそんな展開が面白い小説でした。 スピード感と緊迫感と不運感が、本当、たまらなかったです。おそら…

『橙は、半透明に二度寝する』思春期に不可思議なものに出会うと暴走しがちになるわけで

思春期とか青春な学生時代とかに出会う悩みには”特別”と感じる重さみたいなものがあると思います。その特別な悩みに対しては無意識に劇的な解決を望んだりするものだろうと思います。 そんな特別な悩みと劇的な解決が用意された不可思議な世界を楽しめる漫画…

『海を見る人』異世界間でも変わらない何かに惹かれます

『海を見る人』は、様々な世界で生きる人々や生命を題材にした短編集です。天と地がひっくり返ったような世界や、時間の進む早さが場所によって異なる世界が登場したりします。SF的な好奇心が燻られます。著者は『玩具修理者』で有名な小林泰三さんです。 7…

『スカル・ブレーカ』ノギさんがヒロインしてる!

『ヴォイド・シェイパ』シリーズの三作目『スカル・ブレーカ(The Skull Breaker)』を読みました。タイトルの邦訳は「頭蓋を破壊する者」みたいな意味です。固定された型を崩すような感性を感じます。 内容は、異なる価値観に触れて、その価値観を取り入れ…

『ブラッド・スクーパ』美しいから強いという原則をひたひたと感じます

正義とか美しさとか強さとか、それらお互いに関連がありそうでなさそうな要素をつないでいくような小説が『ブラッド・スクーパ(The Blood Scooper)』でした。正義だから美しい、美しいから強いというような原則を感じられる作品です。 前作の『ヴォイド・…

『ヴォイド・シェイパ』本質を見出していく過程が素敵すぎる!

「日本の剣士」を想像したとき、平均的な感覚からすれば高尚な修行を行っている姿が頭に浮かんだりします。剣の道には深いところにある本質を浮き彫りにしていく過程があると考えていて、その過程はきっと崇高なものだろうと思います。 そんな過程を楽しめる…

Arrayの操作を間違えるとlengthと要素数が合わなくなったりする

既存コードに配列の要素をdeleteしているところがあったので、真似して要素の削除はdeleteを使っていたのですが、デバッグしていたらなんか要素数とlengthが合わない。調べてみたら、deleteはArrayのlengthを更新しないようでした。なんてこった! var testA…

『春ノ虫虫』痛いけれどやめられない欲望にぞわぞわする

『社会不適合の穴』を読んだなら『春ノ虫虫』も読まなー!というわけで、Kindleストアで購入できるようになっていた『春ノ虫虫』を即買いです。 本作は5編の短編で構成されていて、中には『社会不適合者の穴』に出てきた登場人物を想起させるようなキャラク…

『社会不適合者の穴』狂気と妖艶が重なりあった世界が素敵すぎる!

『社会不適合者の穴』がKindleストアで発売されとるやんけーー! というわけで即買です。『社会不適合者の穴』はサブカルな漫画を買いあさっていた学生の頃に出会った作品で、物憂い何かを残していった青春でSFな名作です。 作者は田村マリオさんで、この方…

Array型とかObject型は引数が参照渡しなので、忘れているとうわーってなる

「そういえば関数の引数にArray型を指定した場合って参照渡しだった!」ということを忘れていてちょっとハマったことがあったので、悔しかったからその挙動をメモします。JavaScriptで非同期処理関数の引数に渡したArrayの要素を変更したら、非同期処理後にA…

『人造救世主 アドルフ・クローン』どうあがいても死ぬよこれ!

人造救世主シリーズは第三巻の『人造救世主 アドルフ・クローン』でひとつの完結を迎えます。最終巻では、超能力がいっそうの強さを帯びてきて、戦いがますます激しくなっていました。 プロローグのバトルはたった一手ミスすると死ぬ緊張感があり、後半のバ…

『人造救世主 ギニー・ピッグス』実験材料達の淘汰バトルが始まる!

困難に抗う姿はやはりかっこいい。今までの知識や経験を総導入して、生き残るための最善の一手を絞り出す。現状分析、仮説と検証、推察結果からの反撃、そんな論理的な展開が特徴的で、理系な頭を刺激するバトルもの小説が人造救世主シリーズです。その第二…

『人造救世主』論理的な超能力バトルが熱い!

小林泰三著の『人造救世主』は、偉人、クローン、超能力が盛りだくさんのバトルもの小説です。内容はライトノベルっぽいです。『鋼-HAGANE-』や『ノブナガン』といった作品が好きならば面白く読めると思います。 なんといっても論理的な超能力バトルが熱いで…

『スワロウテイル』お金で淀んだ街の中で輝いているものを見つける物語が素敵すぎた

純粋に夢を追いかけられる環境があれば理想ですが、たいていの場合はそこに金銭な制約が加わって、純粋に夢を追いかけるという過程に混ざりが出てくる。その混ざりの中で輝いているものを見つける物語が『スワロウテイル』だと思います。 『スワロウテイル』…

JavaScriptでクラス変数っぽいものを作る

Javaで使われるクラス変数(static変数)、 class Hoge { static int hogera; } みたいな変数をJavaScriptで実現できないものかと試行錯誤しました。prototypeプロパティにオブジェクトをアタッチすればクラス変数っぽいものができそうです。クラス変数っぽい…

『玩具修理者』生命や時間といった曖昧な実体に潜む何かにぞわぞわする

『玩具修理者』は小林泰三著のホラー短編小説です。学生の頃に読んだ小説なのですが、独特の論理展開やまとわりつくようなぬめりみたいなものが強烈で、その印象が頭にこびり付いていまだに離れないです。 動いている、時間が進んでいるというのは不思議な感…

JavaScriptでvar指定された変数へのアクセス権について

JavaScriptのvarは変数を宣言するキーワードで、関数内でvarを指定した変数はローカル変数となります。varで指定された変数に対してのアクセス権をあれこれ探ってみます。JavaScriptで静的に追加されたメソッドからのアクセス権についての続きになります。 …

JavaScriptで静的に追加されたメソッドからのアクセス権について

JavaScriptでは、オブジェクトを作成した後にそのオブジェクトに対してプロパティやメソッドを追加することができる。けれど、その挙動がなかなか分かりづらく、とりわけアクセス権の理解に苦労しています。というわけで、アクセス権に関するコードをいろい…

人のようなものがいっぱい『百舌鳥魔先生のアトリエ』

人型の面影を残して異形なものへとなっていく、あるいは人が人のようなものに出会う怖さをテーマにしたようなホラー短編小説集が『百舌鳥魔先生のアトリエ』です。著者はうわーってなる描写に定評のある小林泰三さんです。 別の可能性へと進化した人型が目の…

JavaScriptの『結合』という挙動をやっと理解できてきた

JavaScriptで、thisに変数を指定したのはいいけれど、関数からアクセスできなかったり、予期せぬ値が返ってきたりでうわーてなることを何回か繰り返すうちに、それらの挙動が結合(binding)という挙動に関わっていることをやっと理解できてきました。というわ…

『よるくも』生きていくという犠牲の連鎖は続いていく

ついに最終巻が発売された『よるくも』。漆原ミチ先生の描く世界観が素晴らしすぎて、かなり大好きな漫画の1つで、間違いなく傑作の漫画がついに最終回を迎えて、「始まりがあれば終わりもある」ということを実感してジーンとなっています。この作品が世に…