『東京ゴッドファーザーズ』というアニメ映画に心が震えました。
物語の舞台はクリスマスの東京。ホームレス生活を送っている3人組が、ゴミ山の中から赤ん坊を見つけます。その赤ん坊に「清子」という名前をつけ、赤ん坊の親を探しに行きます。
主人公は3人のホームレスです。3人はそれぞれ何かから逃げ出したような過去があります。
ギン
ヒゲの生えた中年男性。借金のために家族を残してホームレスになります。
ハナ
オカマの人。彼氏と死に別れ、生きる活力を失ってホームレスになります。
ミユキ
家出中の女子高校生。父と喧嘩し、家を飛び出します。
それぞれが向き合いたくない過去を持っているのですが、物語が進むにつれて、過去と向き合わざるを得なくなって行きます。その過去と向き合う姿に、熱い何かが込み上げてきます。
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2012/11/21
- メディア: Blu-ray
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奇跡をテーマにしているような映画で、行く先々で奇跡のような出来事が次々に起こります。その奇跡はどれもが純心さを感じるような内容です。出来すぎたような奇跡の連続、それは赤ん坊がもたらした幸運なのだろうか。
奇跡は、逃げ続けることをやめて本当に大切なものに向かい合った時に起きるものなのかもしれない、そんなことを思いました。逃げ続けた先に奇跡が起こったとしても、それは受け手にとっては意味をなさない奇跡なのだと思います。
何か大切なものに気づくことが、逃げ続けることをやめるきっかけになる。そして、逃げ続けることをやめるだけで、幸福に気づくことができる。『東京ゴッドファーザーズ』はそんな気づきが得られた映画でした。