マイナー・マイナー

隠れた名作の発掘が生きがい。

『BLAME!』に出てくる距離や時間がどれくらいかを調査しました

ハードSF漫画『BLAME!』に出てくる都市はとても巨大です。とにかく巨大です。


都市は無作為に成長し続けて、都市の大きさを把握できないほど巨大化しています。「三千キロ先に出口がある」とか「2244096時間後」とか、途方もないように思える時間とか距離の描写が、その巨大さを物語っていて、熱いものを感じます。


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螺旋階段の出口までの距離です


でも、「三千キロ先」言われてみても、いまいちピンとこないですよね。気になったので、距離や時間が具体的に書かれているものに関して、どれくらいのものなのかを調べました。

  • サナカンが暴れた現場を後始末する建設者の作業時間は?
  • ドモチェフスキーのいる階層までに乗ったエレベーターの距離と時間は?
  • ドモチェフスキーがスチフとの戦闘から離脱してどれくらい経過したの?
  • 霧亥が登っていった螺旋階段の距離は?
  • 螺旋階段を登った先の空間の直径は?
  • プセルの幼機時代の期間は?
  • 劇場版『BLAME!」でシボが助けを待っていた時間は?
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はてなブログ5周年ありがとうキャンペーンお題第1弾「はてなブロガーに5つの質問」

というのを、はてなが今やっています。内容は、はてなブログを始めたきっかけとか、ブログを書いていて良かったこととか、そういったアンケートに答えるというものです。


こういうキャンペーンにはいつも参加しないのですが、日々お世話になっているので、この機会に参加してみます。このブログも、はてなダイアリー時代を含めると、かれこれ9年半…振り返るのにちょうど良い機会です。我ながらよく続いているなー。


5つの質問:

1.はてなブログを始めたきっかけは何ですか?

自分の記録を残していきたいと思ったためです。要するに日記です。


始めた当初は日々に起きたメモをつらつらと書いていました。2、3行くらいで今日起きた出来事とか、簡単なメモとかを毎日のように書いていました。その頃の記事はもう非公開のブログに移行していますが、時々見返して「あいたたたー」ってなってます。


一番最初に書いた記事には下のようなことを書いていました。

そんなわけで,このダイアリーの在り方は大きな目的を達成するためのサブ目的.具体的には,自分の経験した事を整理するという目的が僕の何かを進化させると信じている.それは漠然とした何か.けれど,今はやる気がふつふつと沸き上がっている.

いやぁ、いたいなぁ…

2.ブログ名の由来を教えて!

1%の人にしか伝わらないような感動を伝えたい、そんな想いでつけました。


螺旋状の起動エレベーターという着想だとか、Javaで2つのリストを比較して一致するものを高速に抽出するテクニックとか、そういったものに感動します。その感動するポイントをうまく説明できるようになっていきたいです。


minor.hatenablog.com
minor.hatenablog.com


タイトルに含まれる文字を「マイナー」は「マイナ」としたのは、作家である森博嗣さんの影響です。理系な言葉は、語尾を伸ばさない傾向があります。例えば「コンピューター」は「コンピュータ」といいます。森博嗣さんの本(何の本かは忘れましたが…)に「マイナ」と書いてあって、それがすごく印象に残っていたので「マイナ」を採用しました。


でも、今はもう「マイナー」でもいいと思います。理系っぽさがなくなってきているブログですし。そのうち変えると思います。

3.自分のブログで一番オススメの記事

『大学院で学んだ大切な4つのこと』です。7年前くらいの記事になります。


minor.hatenablog.com


大学院で経験して感じたことを4つにまとめた記事ですが、この4つのことは社会人7年目になっても通用するものがありました。人生の原則に触れるような、そんな記事になっていると思います。

4.はてなブログを書いていて良かったこと・気づいたこと

自分の文章が日々うまくなっていくのを実感したり、当時の感動とは違う変化を見出したりできるのが良かったことです。


例えば、松本次郎さんの『フリージア』という漫画をテーマに2つの記事を書いたのですが、文章の質とか、感動の内容が変化していることを実感します。


3年前に書いた記事
minor.hatenablog.com


最近書いた記事
minor.hatenablog.com


3年前に書いた記事は抽象的すぎて理解しにくい文章です。その時の感動としては「何も達成できないまま唐突に終わるという無常さがいいね」というものでした。


最近書いた記事は、3年前に書いた記事より具体的で要点もまとめられているように思います。感動の内容も「何も達成できないまま唐突に終わるかもしれないけれど、何かを達成しようともがく姿がいいね」というものに変化しています。


こういった成長や変化を実感できるのが、ブログをやっていて良かったと思うところです。他の人にとっては価値の無いものかもしれないけれど、自分にとってはすごく価値のあるものです。

5.はてなブログに一言

生涯利用し続けると思います。なので、潰れないで欲しいです…

90年代の漫画原作の映画が2017年に4作も公開される件

90年代の漫画っていいですよね。この年代に描かれたSFっぽい漫画が大好物です。


特に大好きな漫画が弐瓶勉先生の漫画『BLAME!』です。ある遺伝子を求めて巨大な構造物の中を探索する話なのですが、もうハードSF感が素晴らしすぎです。


セリフが少ないのでサクサク読み進められる漫画なのですが、情報が少なく、かつ難しい内容のため、初見だと全体の5割くらいしか分からいと思います。何回か読み返してやっと全体が見えてきて、そして背景や設定のすごさに感動する、そんな内容です。今までで一番読み返した漫画ですよ。


そんな愛してやまない漫画『BLAME!』が劇場アニメになって2017年に公開予定です!マイナーだけれど超名作漫画がより多くの人に知れ渡るのはうれしいことでもありますが、少しさみしい気持ちもあります。嗜好の分かる人だけで楽しみたい作品ですしね。

blame.jp


2017年といえばハリウッド版の『攻殻機動隊』の実写映画が公開予定ということも思い出しました。「GHOST IN THE SHELL」や「イノセンス」など、度々映画化されるほどの人気SF作品なので、知名度は高いと思います。その「GHOST IN THE SHELL」が実写化されます。


主人公の草薙素子役はスカーレット・ヨハンソンです。予告映像を見ましたが、これがなかなかイメージ通り!荒巻大輔役は北野武さんです。おおーっと思いました。


gigazine.net


そして、2017年の話題といえば、沙村広明先生の漫画『無限の住人』も実写映画化されます。漫画の内容は、不死の男が、両親を殺された少女の仇討のために旅をするというものです。月刊アフタヌーンの屈指の名作時代劇です。


監督は三池崇史さん、主人公の万次役がSMAP木村拓哉さんです。原作ファンとしては、この気持ちをどこに向ければよいのかと…


wwws.warnerbros.co.jp


また、『ジョジョの奇妙な冒険』のPart 4「ダイヤモンドは砕けない」も2017年に実写映画となって公開予定です。監督は三池崇史さん、主人公の東方仗助役は山崎賢人さんです。原作ファンとしては、この気持ちをどこに向ければよいのかと…


warnerbros.co.jp


2017年の漫画原作の映画は、把握している限りでは以上です。2018年は『銃夢』がジェームズ・キャメロン監督で映画化される予定なので、楽しみです。『シン・エヴァンゲリオン:‖』はいつ公開されるんだろうなー…

『善良なる異端の街』世界は理不尽に誰かを犠牲にします

正しいことをしていても、報われるとは限らないです。


家族のために頑張って働いていても、家族からは無視されたりします。周りに合わせて甘いものを食べ続けると、病気が悪化したりします。良い人でいた分だけ自分に見返りがあると期待するのは間違いです。


正しいことをしているけれど理不尽な仕打ちを受ける、そんな話のある漫画が『善良なる異端の街』です。善良な人であれ不良な人であれ、不幸は平等に訪れる、そんな不条理さを感じました。


社会や街、あるいは組織といった集団は、誰かが犠牲になることでうまく機能しているように思います。その犠牲者の視点で描かれる7編のショートストーリーは、どれも行き場のない余韻を残していきました。


善良なる異端の街

善良なる異端の街


わたしのお父さん

でも お父さんはどんな時もがまんします

お父さんが我慢する話です。父はおやじ狩りにあったり、母は新興宗教にはまっていたり、娘は夜遊びしていたり…家庭を持つということは大きな我慢が必要です。善良なだけでは生きていくのが難しいです。



カミーラ

彼女は一体何者で いつから 何故にここにいるのでしょうか……

窓の向こう側を眺める女性にトキメク話です。彼女の書く手紙が、主人公(カミーラ)を乱れさしていきます。錯乱する引き金はきっとどこかにあって、その引き金は善良な人であっても引いてしまう。不条理さを感じる話でした。


遠くの方

美しい遠景を見たければ汗水を垂らし…泥にまみれて高みへ登るんだ!

書生が書簡をある先生のもとへ届けに行く話です。遠くを目指すことは、美徳なことなので、多少悪いことしても問題ない、そんな思想におちいりがちです。見るべきところはもっと他にあるのに、なかなか気が付けないものです。


PARLOR31

自衛の為には病気になってもつるんでなきゃいけないんだ 私みたいに

お菓子を食べると体が発作を起こす、そんな病気にかかった女子高生の話です。周りに合わせてお菓子を食べ続け、そして破滅へと近づく…周りと同調することは善良に見えてしまいがちですが、ただ自分の首を絞めているだけなのかもしれない。


砂漠のフェーデ

ここは彼にとって 彼女と愛を語り合える唯一の聖域なのだから…

少年たちは砂漠にそびえ建つ「塔」を奪い合う私闘(フェーデ)を繰り広げます。塔を欲しがるのはただ単純な私欲のためです。愛のかたちはいろいろあって、そのかたちが不純であっても、時には美しく感じてしまいます。


女子高兵

生き残る為には「人間」を捨てなければならない

女子高生型の兵器「女子高兵」に乗ったまま暴走した仲間を追撃する話です。もし人型の乗り物に乗るのであれば、搭乗者の人格はその乗り物のペルソナに影響されやすいと思います。真面目な人ほど影響度は強いのではないだろうか…


ふぁみれす

ざけんなっ って感じですよね フフフ

ファミレス店員の働く姿の裏側を見学するような話です。ファミレス店員も人間なので、客にイライラしたり、愚痴をこぼしたりします。接客する姿はあくまで仕事をしている姿であって、本性は分からないものです。


関連:
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