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隠れた名作の発掘が生きがい。

映画

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の最後について【感想】

※ 個人の感想です。ネタバレ注意。 『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を観にいきました。面白かったです。後に尾を引かないような最後を迎えた印象が強いです。あるべきところに着地したような、そんな終わり方でした。 エヴァには大きく区分して4つの最…

『劇場版BLAME! 弐瓶勉描きおろし設定資料集』が熱い件

熱いです、10数年を経て再構成された劇場版『BLAME!』 劇場版は、原作漫画が完結してから間が空いたこともあって、絵のタッチや内容がやわらかくなっているように思いました。原作が登場人物の口数少なく無機的なのに対し、劇場版は口数が多く有機的に感じま…

劇場版『BLAME!』の原作とは違う熱い設定のまとめ

弐瓶勉先生の名作漫画『BLAME!』の劇場版アニメが熱いです! https://www.blame.jp/www.blame.jp 巨大な都市階層の世界と戦闘シーンが素敵すぎますよね。内容は原作に沿ったものではなく、原作の設定を所々引用して作られたようなストーリーでした。原作とは…

日常にある幸福から逃げてない?『東京ゴッドファーザーズ』

『東京ゴッドファーザーズ』というアニメ映画に心が震えました。 物語の舞台はクリスマスの東京。ホームレス生活を送っている3人組が、ゴミ山の中から赤ん坊を見つけます。その赤ん坊に「清子」という名前をつけ、赤ん坊の親を探しに行きます。 主人公は3人…

『君の名は。』を二回見ると、些細な点が気になってくるよね

『君の名は。』を最初に見たときはただただ感動しました。感動の塊がぶつかってきた感じです。映像は美しいですし、次々と飽きない展開が起きるし、これはすごい映画がでてきたものだと興奮しました。 映像美と、少しわだかまりの残る感動をもう一度感じたい…

『秒速5センチメートル』と『君の名は。』の終わり方

映画『君の名は。』、、すごく良かったです! 公開から1ヶ月ほどたってから観に行ったのですが、それにもかかわらず映画館はほぼ満員状態でした。どんだけすごいんだよ、と相当な期待をもって見たら、まぁその期待を軽々と超えていきました。 ストーリーは秀…

『ゼロの未来』ひとり作業の在宅勤務は精神を病むよ

主人公のコーエンは、通勤を辞めて自宅で仕事をしたいと会社に要請します。会社が在宅勤務OKのかわりに主人公に依頼した仕事は「ゼロの定理」を証明することでした…そんな導入で始まる映画が『ゼロの未来』です。 通信技術などが進歩すれば、会社に通勤する…

嘘つきだらけの世界で生きていける?『リップヴァンウィンクルの花嫁』

世界には嘘つきな人が多いです。 嘘つきという言葉を聞くと詐欺師のイメージがぱっと思い浮かぶのですが、よくよく考えたらインターネット上にあふれている記事とか、履歴書に書く内容とか、そんな情報にも多かれ少なかれ嘘が紛れ込んでいて、実は嘘つきが身…

B級映画だけどオチはA級『怖来 FU-RAI』

目覚めると、男3人、女1人が白い粉まみれの部屋に閉じ込められていた。 『怖来 FU-RAI』は『ソウ(SAW)』のようなソリッド・シチュエーション・スリラーを目指した映画です。監禁された人々が、白い粉まみれになったかと思えば、変な液体を飲まされたり、ぬ…

『スワロウテイル』お金で淀んだ街の中で輝いているものを見つける物語が素敵すぎた

純粋に夢を追いかけられる環境があれば理想ですが、たいていの場合はそこに金銭な制約が加わって、純粋に夢を追いかけるという過程に混ざりが出てくる。その混ざりの中で輝いているものを見つける物語が『スワロウテイル』だと思います。 『スワロウテイル』…

『ウォッチメン』ヒーローの裏の姿が露わにされる展開に興奮です

ヒーローというものは、正義の塊みたいなもので、大衆にとって平均的に悪だと認知されているものを倒すものである。そんな子供の頃に植え付けられたような価値観の尺度を刷新するような作品が『ウォッチメン(Watchmen)』でした。1986年代に出版された漫画…

ただただ感動したというだけの報告です『おおかみこどもの雨と雪』

綺麗でした。とにかく内容が綺麗すぎました。なんと言いますか不純物がないのです。子を育てる母の姿が理想的すぎていて、そこにはドロッとした感情が表れていないのです。純粋でまっすぐなストーリーでした。 おおかみこどもの雨と雪 BD(本編1枚+特典ディス…

90年代前半が小学生の,僕の心に深く残った映画作品

一番最初に観た映画は覚えていないけれど,一番最初に心に残った映画は覚えている.それは『REX 恐竜物語』という映画だ. 『REX 恐竜物語』は主人公である安達祐実がレックスと名づけられた恐竜と交流を深めていくという内容である.子供心ながら「恐竜はど…

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

次元が違う. それが率直な感想です.エヴァ以来,SFアニメの限界をなんとなく感じていたが,その限界をあっさりと通り越してしまうインパクトがそこにあった.それはエヴァというブランドを過大評価しているだけかもしれないが,その評価を決定づける何かは…

スカイ・クロラ

押井守×森博嗣.大人にならない子供の物語.永遠の理想的な平和を紡ぐ為に必要とされる犠牲の断片.爽涼な空と大地を孤独のテキストのように魅せる映像美がすばらしいです.原作から感じたメッセージ(僕が勝手に思い込んでいる)とは違い,もっとポジティブ…