生物は、まったく接触のない環境にも関わらず、似通った方向に進化することがある。それは平行進化や収斂進化と呼ばれるような現象で、生物の普遍的な不思議を内包しているように感じます。そんな進化をテーマにした漫画が『SCF特異昆虫』です。
もし、何光年も離れた環境にも関わらず、似通った姿形の昆虫が現れたら。。そこには細胞やDNA、もしくはもっと微細な物質の単位の中に生命間で共通の設計図みたいなものがあって、それが発現したような気がしてならないです。
『SCF特異昆虫』は、そんな進化の不思議さに対して、一つのユニークな解答を提示しています。その解答は、進化論の例外をうまく説明するような内容で、とても胸が踊りました。
- 作者: 八木ナガハル
- 出版社/メーカー: 八木ナガハル
- 発売日: 2011/05/05
- メディア: Kindle版
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いくつか別々の惑星で まったく同じ形をした昆虫が発見された
大学で、学生と教授がその昆虫(SCF特異昆虫)の研究を行い、ある現象を発見します。その現象を利用して、これまたすごいことも行います。世界の真相に繋がるような現象は、進化の法則をうまく補足しているように思います。
生物は、環境に影響して進化するだけでなく、内在的な要素によっても進化する。その要素には何かしらの意志が介在していて、進化というメカニズムを操作している。そんな神格性を感じる漫画でした。