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隠れた名作の発掘が生きがい。

とてもとても毒徳 『コインロッカー・ベイビーズ』


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村上龍の長編小説『コインロッカー・ベイビーズ』がバイオレンスでエロティックでパラノイアでした。


新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)


人の持つ感性や感情を余すことなく吐露する文章力が素敵です。また、文章の密度がとても濃くて、読み終えるのには思ったよりも時間がかかりました。。


すごい何かを感じるけれど、どの場面も濃すぎるために、この場面が素敵と突出して言える部分が見いだせないでいる感覚が強く残りました。なんというか、この『コインロッカー・ベイビーズ』という小説が読書レベルが10くらいの人を対象にしているとしたら、僕の読書レベル1程度だなーと実感してしまうような内容でした。相応な準備無しに読んだために無秩序な荒野で迷ってしまったような作品です。しかし、内側に向けた視野が拡がった作品でした。