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『第三惑星用心棒』迷走兵器を対処するアンドロイドの物語がすごい


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争いの跡が残る大地に、ギターを担いだアンドロイドが降り立つ…


そんな絵を楽しめる漫画が野村亮馬さんの『第三惑星用心棒』です。SFファンを虜にする絵がここにありますよ!

西暦2882年
第三惑星 地球
無政府・無国籍状態


紛争が終わり、紛争に利用された兵器がいまだに残る世界が舞台です。ラフな格好のアンドロイドの用心棒「エルシー(LC610C8)」が各地に残された迷走兵器(ロストボーイ)を対処する…というのが大まかなあらすじです。


緩やかな時間の経過を感じるような絵が魅力的です。社会がひとつの終わりを迎えたような穏やかな世界…そこに降り立って前時代の兵器を対処するアンドロイドの姿にどこか心を打たれます。



第一巻は2話収録されています。以下はその感想です。

第1話「バーナクル」

多足歩行の無人戦車を対処する話です。長年海底にいたためか、無人戦車の表面にはたくさんのフジツボがついているのが特徴です。(バーナクルはフジツボを意味します)


無人戦車の危険を取り払う処理をたんたんと進めていくのですが、この描写が良いんですよ。無人戦車が長年保有していた機能の1つを慣れた手つきで無効化していく…そんなところにせつない何かを感じます。

第2話「ロブスター」

片腕の二足歩行ロボット「ロブスター」を対処する話です。軌道エレベーターのケーブルを切断しようと行動するロボットです。


軌道エレベーターの描写・設定に胸が熱くなります。作者のこだわりを感じる部分だと思います。そして、とある修復作業をたんたんと進めていく描写があるのですが、そのマイペース感がまた良いんですよねー。


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